ninja

2013年7月5日金曜日

どんな金融政策を投じても、今は雇用と賃金は増えない、という話

アベノミクスを継続させるためには
雇用と賃金を増やして、マネーフローを大きくしないと難しい
という事をこのブログでも書いてはいるけれど
内心難しいだろうな、と思っていたりします。

財界が安易に賃金の上昇に踏み切らないのもそれだろうな、とは。
だからやればいいと分かっていてもやらない。
最近それに気がついたんですけどねorz

勘違いされそうなので始めにいうと
中国の人件費が安い、とか
東南アジアの人件費、の問題じゃないんです。

これひいては多の先進国にも引っかかる案件なので
おそらくどこでも問題になってくるでしょうね。

最近、この問題の深刻さが致命的なところまで来たとおもわされたのが
農協で金融商品を売っているという話。
これに近い話をすれば
アイルランドの漁師がリスクヘッジのために為替をやっているとか
アメリカの製造業が商品販売よりか金融(高額商品のローン)で利益を上げている
というお話。

これが指し示すのは
一次産業や製造業ではもはや生計が立てられないところまで来てしまっているってことです。

製造業や一次産業で食えないってことは
それを販売する産業でも同じ事が言えるって事です。

そもそも販売業って仕入れと販売値の利ざやで利益を上げている。
価格競争のため利ざやぎりぎりだし
物価下落=利益減少、物価上昇しても利益が上がるわけではないため
厳しい。

始めアベノミクスで賃金の問題って案外簡単にクリアできるんじゃないのか
と思っていたのだけど
いろいろ調べていて
それが難しいと分かる。

その辺は知識不足とは言え、テキストに起こしてしまったことは申し訳ない。
※これについては該当記事にこの件を記載いたしますorz

加えていえば
この15年ほどに新しい産業が出来てこなかった
ってことです。

携帯電話やモバイルインターネットは出たかもしれない
ただ大きく構造を変えるような新しい産業とか
商品って出てきてない。

でかいインフラとかね。

それこそ民主党が削減した京とかああいう新技術関連の再投資をすべきだろうし
道路を作るとか、必要なインフラを作るとか。
維持費が増えるけどその分お金が落ちる分フローが大きくなる。

思い切って防衛省が軍需を拡大するとかでもいい。

その点で考えれば日本はまだ日本はマシな方とは言えますが。


シュンペーターが
イノベーションを続けた先は社会主義化する、と話していたけれど
その社会主義化に近い状態が来てしまった。

そのうち話をするけれど
ベーシックインカムが最たる例。


食料でいえば飢餓というリスクが根絶されてしまい
低コスト化が進んだ。
結果的に生産者にバックされるお金も小さくなる。
生産調整してなんとかするって状況に。

また製造業が厳しくなった理由って
製造効率化によって、これも生産調整が出来るようになったって事もある。
技術の進歩がゆっくりになったのもあるけれど。

作るってことの合理化、効率化が進んでしまった。
結果的に人も少なく、簡単に生産が可能になってしまった。
もちろん農業とか自然を相手にするものに関してはまた別だけど
以前に比べたら格段と効率化されているはず。

またそのほかの産業だって
マニュアル化、簡略化されてきてる。

合理化とか効率化って
要はコストダウンの話。
コストダウンが進めば必然的にどうなるかは分かると思う。
要は人員調整、平たくいえばリストラ。

マニュアルがあって、マニュアルがあれば何でも出来るようになったら
人件費を大きくする必要はない。
極端な話、人がやらなくてもいいことはロボット化する。
危険な作業、大変な作業はすべてロボットがやるようになれば
さらに仕事は減る。
人余りになるからだ。


仕事があってもコストの問題で出世できない、賃金的な問題が常につきまとう。
それを考えたら
いわゆるNEETと呼ばれる人が増えるのは当然とは言える。
職業訓練を受けたところで出世は出来ない。
労働をしても賃金は上がらない。
学校にしても然り。
意味があるの、という問いが出てもおかしくはない。
※ちなみにNEET自体はイギリス発祥だけど
 先進国で増えてきている。

率直にタイトル通りではあるけれど
今後金融政策で景気が良くなったとしても
労働構造、産業構造の最適化が進んだために
雇用の良化は起こりえない。
逆に設備投資によって加速する可能性すらある。

新たな産業か、雇用の状況を何とかしない限り
この流れは変わらない。

これに関しては政府は何ら対策が出来ないと思う。

あるとすれば
複数の企業で短時間働くといった
分割契約を認めるとかそういう形しかない気がする。

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