ninja

2013年3月27日水曜日

政府の借金の根本的勘違い

日本の借金は1000兆円と言われたりする。
これをもって日本が破綻する、というのだけど。

それって誰が貸してるのか、それを踏まえないと正確にはわからない。

まず間違いを一つ。
日本国債は日本政府の借金であって
日本国の借金ではない。
日本の借金は日本が保有している対外資産における負債の割合になる。
ちなみに日本の対外負債は300兆ほど。
ただし対外資産は500兆、差し引き200兆資産を持っている。

じゃあ、1000兆円は何?

A.日本国債です。政府の借金です。


日本国債は円でしか買えない債券です。
実は円でしか買えないってすごいアドバンテージを持ってる。

日本円は日本銀行しか発行できない。
極端な話、今流通している通貨をガンガン刷れば、価値は落ちる。
だって今の流通量の2倍にすれば借金も1/2の価値になる。

そういうやり方もないこともない。
それをやり過ぎると高いインフレになり
昔のドイツや中国、トルコみハメになり、世界から非難を食うけど。

ただ、自国通貨故に為替操作ができる点で
破綻しにくいとは言える。

で、
日本国債は誰が買っているか。
95パーは国内の銀行が買っている。
よって銀行預金がそのまま日本国債になっている、ということ。

おそらく今後数年は投資先の最有力となるのが日本国債で
他の投資先は考えないだろうな、という印象。
それは非常にまずいんだけどね。
市場にお金が回らなくなるから。

で、閑話休題
日本の銀行が買っているってことは
国内ですべての借金が消化されているということ。
外資が5%買っているとしても50兆、それが対外負債として計上されていたとしても
相殺されちゃってる。
よって日本国としての借金はまったくない。
日本で作った借金を日本で消化してるんだから、1000兆なんて借金は対外的には存在しない。


よくギリシャやスペインと比較する人がいるけれど
ユーロはECB、欧州中央銀行のみユーロを発行できる。
よってギリシャが勝手に発行できない。
流通量を調整できない点で異なる。
またギリシャについてはギリシャ国債が対外債務になっている。
5年債利回りが一時150%を越えるという話にもなったし
ヘアカット、借金の一部放棄までしてる。

日本国債は大体利回り0.8%
米国、英国債ですら2%越えてる。
ちなみにお隣韓国は8%(実は金利としては危険域w)。

額面としては一番多いはずだけど、金利はスイスと並んで最低水準。
国家規模の問題でも、説明がつかない。

世界的に
政府の借金は借金として扱われていない、欧州以外は。
と、言うべきかも。

なので、たかだか1000兆、しかも対外的には50兆しか流れていない借金程度で
慌てる必要はないのである。

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